(舞踊)
3年前、コロナ禍の中でしたが、「古代文字をダンスにしてみよう」という企画を立ち上げ、実際に作ってしまいました。今、ユーチューブで見ることができます。今日はその「古代文字ダンス=古代文字之舞」を紹介させてもらいます。
そもそもどうしてこの企画が始まったのかというと「巡りあわせ」というしかありません。もともとは、古代文字をモチーフにした体操=「古代文字体操」を作ろうと考えていました。というのも、漢字のご先祖である古代文字の中には、人のポーズからできた文字が結構あるんですね。私たちが取り組んでいる「漢字探検隊」でも「人のポーズに挑戦」というタイトルで企画をやることがあります。子どもたちに古代文字をまねてポーズを作ってもらって、それが何という漢字なのか当ててもらうといった企画です。
ですから、その一つ一つのポーズをつなげれば、体操にできるのではと考えていました。それで、大学にある「スポーツ健康学部」の先生に作ってみませんかとボールを投げていました。
そうしたら、いい方を紹介しますということで、大学の卒業生でダンススクールの先生を紹介されました。その時までは、古代文字で体操を作るつもりだったのです。
ところが、相手はモダンバレエの専門家でした。体操ができるかなと心配していると、案の定、「ダンスにできます。ダンスにしてみませんか」と提案され、あれよあれよという間に動き出してしまいました。「巡りあわせ」というしかありませんでした。
でもダンスですから、どうなんだろううまくマッチするかな?と心配していました。とりあえず、一つ作ってみましょうということになり、「左右の巻」のシリーズを作り始めました。私たちはダンスがわからず、向こうは漢字の成り立ちがわかりません。私たちが漢字を選び、どんな成り立ちか説明し、バレエ団の方がそれにポーズをつけていく。イメージを合わせていく作業が続きました。でも、文字は1枚の絵のように動かないですけど、ダンスは動きが命です。どのように一つの文字に動きをつけ、どのように文字同士をつないでいくのか、そこが難しかったです。
もちろん、バレエ団の監督の方が、振り付けをしてくださったのですが、古代文字の成り立ちをお伝えして、そのイメージで動き方を仕上げてもらうのに、やはり苦労があったようです。
でも、進めていくうちに、古代文字とダンスは意外に相性がいいと思うようになりました。一つだけではもったいない、もう少し作りましょうとなって、「手の巻」「足の巻」というシリーズも作ることになりました。
私たちも、思わぬ感触を得ましたし、ダンスを作る側にとっても、これまでとは違う新鮮さがあったようです。次第に興が乗ったように、結局3つもシリーズを作ることになり、今また新しいシリーズを作りませんかという話になっています。
光部さん、岸田さんには事前に視聴してもらいました。どうでしたか?
光部さん:ふだんラジオでお聞きするだけですが、映像を通してみるとより分かりやすい
なと感じました。岸田さん:映像のバックにイラストや古代文字がつけられているので見やすいですね。古代文字体操も作ってほしいな。
たしかに、古代文字は絵画的なので、映像でお見せすれば一発でわかるのですが、声だけで説明するのは、本当に難しいところです。
ユーチューブには鑑賞編と実践編があります。どちらから見ていただいてもかまわないのですが、とりあえず、実践編から見ることをお勧めします。一つ一つの文字の動きをゆっくり一場面ずつ、動かしています。こちらの方がどういうイメージで作っているかわかりやすい気がします。その上で、鑑賞編を見ると、どのように流れていくのかわかります。鑑賞編から見ると一つ一つが素早いので、ちょっとついていけないかもしれません。あらかじめ、場面に区切った実践編で予習しておくとわかりやすいです。
次回はこのシリーズの中からいくつか古代文字を紹介したいと思います。是非一度、ユーチューブを見てください。
動画の視聴は以下のwebページから
https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=1915
放送日:2023年10月23日
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