Month: 2月 2015

ラジオ第18回「生まれて初めての衣~産衣~」

衣

先週「成人式」にまつわる「彦」の話をしました。その最後に赤ちゃんが生まれたときにも魔よけのために額にペインティングをして「初宮参り」をする風習があり、それが「出産」の「産」という字に残っていることを話しました。今回はその続きです。 続きを読む

福王子神社の「御輿庫」

福王寺・神輿庫

天神川通りを太秦(うずまさ)から北に向かって五分ほど車を走らせると五叉路の交差点にぶつかる。福王子である。西に直角に曲がれば嵯峨広沢の池へ、北西に道をとれば紅葉で有名な高雄へと続く。北へ上がれば宇多野小学校。東へ行けば仁和寺・竜安寺へと続く道である。その分岐した交差点に面して福王子神社はある。 続きを読む

ラジオ第17回「大人の仲間入りをした若者~彦~」

彦・金文

人の一生には何回か通過儀礼があります。大人の仲間入りをする成人式もその一つ。現在は二十歳(はたち)ですが、昔は、日本でも十三歳あたりで「元服式」といって大人の仲間入りをする通過儀礼が行われていました。三千年も前の古代中国の人々も「大人になる通過儀礼=成人式」を行っていました。今回はそんな古代の人びとの「成人式」にまつわる漢字の話をしたいと思います。 続きを読む

ラジオ第16回「今年はひつじ年」

羊・甲骨

今年最初の「漢字成り立ち教室」のテーマは「(ひつじ)」です。

今年はひつじ年ですから、漢字の世界で「羊」がどのように扱われているのか取り上げてみようと思います。 続きを読む

游月の栗子餅

栗子餅1

北大路堀川東南角にある京菓子「游月(ゆうづき)」の栗子餅である。器の包み紙にデザイン化された篆書体の文字が描かれている。なんともかわいらしい文字である。丸い器の中には、小さな白玉団子のような餅が三つ、その周りを栗あんが包んでいる。甘さ抑えめの栗あんが餅と絡み、お茶と一緒にいただけば、小さな秋の恵みが口いっぱいにひろがる一品である。 続きを読む

ラジオ第15回「今日は冬至」

冬

今日は冬至、1年で一番昼が短い日です。※この回の放送日は2014年12月22日でした。

三千年以上前の中国の人々も、日時計を観察しながら一年で一番昼が長い日、短い日、そして昼夜が同じ「春分・秋分」は知っていたと言われています。 続きを読む

ラジオ第14回「みかんと漢字」

果

みかんがおいしい季節になったので、みかんにまつわる漢字の話をしようと思います。 中国の古代にも果物はいろいろありました。リンゴ・梨・栗・桃・柿、みかんのような 柑橘類等など、今のように気軽に食べられなかったとは思いますが、いろいろありました。 続きを読む

ラジオ第13回「優しいという字について」

優
前回、福島の会津地方にある「喜多方市」がラーメンだけではない、漢字で町おこしをしているという話をしました。

その喜多方市で古代文字探検ツアーをしているとき、ひっそりとした住宅街で「雑貨と花」の店「フェリス」というしゃれた名前の小さな店を見つけました。そのお店の看板には「優しい」の「優」という字が古代文字で書かれていました。 続きを読む