Month: 7月 2015

祇園祭・芦刈山の荷茶屋

芦刈山の荷茶屋
「芦刈山」は四条通を一筋下がった綾小路通西洞院西入芦刈山町にある。山鉾の中心部から南西に位置する。その芦刈山の「飾り家」で古い文字が書かれた立派な二つの箱に出合った。

箱の古さからいってもかなり年季の入ったものである。上側の穴に天秤棒を通して「担ぐ」箱である。中には風炉釜、水差しなどお茶道具一式が入っている。 続きを読む

祇園祭・菊水鉾

菊水鉾

四条室町を北に入ったビルの谷間に「菊水鉾」は立っている。祇園祭に登場する多くの鉾の中で、長い真木に鉾の名前を飾っているのは菊水鉾だけである。両側に榊を広げ、その真ん中に龍の飾りに縁どられた篆書(てんしょ)体「菊水」の文字が鮮やかに浮かんでいる。 続きを読む

ラジオ第28回「口(さい)を傷つける」

害・金文

前回、願い事を入れた器=口・篆文(口・さい)を守る「吉」・「古」・「固」を取り上げ、守ろうとする字がある一方、傷つけようとするよからぬ字もあることを予告しました。

何という字か思いつかれたでしょうか? 続きを読む

大船鉾の吹き流し

大船鉾

幕末の蛤御門の変(1864年)で焼失した「大船鉾(おおふねほこ)」が、百五十年ぶりに祇園祭の後祭に登場した。鉾町の人びとの(かみしも)も引手の法被(はっぴ)もすべてが真新しい。

白木の屋根も絢爛さが目立つ鉾の中で木肌の素朴さを見せて、逆に眩しい。 続きを読む

ラジオ第27回「口(さい)を守る」

吉・甲骨

今回も神様への願い事を入れた器= 口・篆文(口・さい)にまつわる漢字です。

神様に器を捧げてお願いごとをすれば、当然その願いの効力が長く続くよう大切な器を守ることを考えます。器が傷つけられたり、勝手に開けられては願い事の効力も消えてしまうと考えられたからです。

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